担当者より:キリンとサントリーの大統合をめぐる一件について、ブロガー・山本一郎さんによる考察です。
配信日:2010/02/10
●キリンとサントリー、統合の失敗に見る産業再編のジレンマ●
日経がスクープし、紆余曲折を経て画餅に終わったキリンとサントリーの経営統合の失敗については、いわゆる「小沢後」のビッグトピックスとしておおいにマスコミを賑わせています。
■キリン・サントリー、泡と消えた「大統合」■
当然、報道された以上の実情など外部からは分かりようもないのですが、読売新聞によるとサントリー側の佐治信忠社長が「統合するからには対等合併。統合後も創業家が筆頭株主になる」と語ったようであります。それに対してキリンが1:0.5という屈辱的な株式配分比率を提示して破談、ということのようですけれども、実際問題としてこれってどうなのってところであります。こういう場合は、財務と法務両面から読み解かないと、何だか分からないのですね。
官報や発表を見るに、サントリーの売上高は前期比2%増の1兆5,507億円、税引き後利益は2%増の326億円と、最高益を叩き出して好調ではあるんですが、国際競争の観点からしますと他業界の例に漏れずローカル市場で頑張る小粒な会社のひとつです。
これが海外の会社で嫁入り先を探そうなんて話になると、創業家の意向を残すとかっていうレベルの統合はまず無理で、日本市場にアクセスしたい海外大手の出先機関程度の影響力しか残せない可能性が高まります。
未公開であることを利用して、バイアウトファンドでも活用すれば良いのかも知れませんが、いやほんとどうするんでしょうかサントリー。婚期を逃したオールドミスになってしまうのか、あるいはこれをバネに飲料メーカーとしての一角以上の再成長を遂げるのか興味は深まりますね。
●山本一郎(やまもと・いちろう)
イレギュラーズアンドパートナーズ代表取締役。
著書に『“俺様国家”中国の大経済』、『情報革命バブルの崩壊』(ともに文春新書)、『ネットビジネスの終わり』(PHP研究所)などがある。
ブログ:切込隊長ブログ
配信日:2010/02/10
●キリンとサントリー、統合の失敗に見る産業再編のジレンマ●
日経がスクープし、紆余曲折を経て画餅に終わったキリンとサントリーの経営統合の失敗については、いわゆる「小沢後」のビッグトピックスとしておおいにマスコミを賑わせています。
■キリン・サントリー、泡と消えた「大統合」■
当然、報道された以上の実情など外部からは分かりようもないのですが、読売新聞によるとサントリー側の佐治信忠社長が「統合するからには対等合併。統合後も創業家が筆頭株主になる」と語ったようであります。それに対してキリンが1:0.5という屈辱的な株式配分比率を提示して破談、ということのようですけれども、実際問題としてこれってどうなのってところであります。こういう場合は、財務と法務両面から読み解かないと、何だか分からないのですね。
官報や発表を見るに、サントリーの売上高は前期比2%増の1兆5,507億円、税引き後利益は2%増の326億円と、最高益を叩き出して好調ではあるんですが、国際競争の観点からしますと他業界の例に漏れずローカル市場で頑張る小粒な会社のひとつです。
これが海外の会社で嫁入り先を探そうなんて話になると、創業家の意向を残すとかっていうレベルの統合はまず無理で、日本市場にアクセスしたい海外大手の出先機関程度の影響力しか残せない可能性が高まります。
未公開であることを利用して、バイアウトファンドでも活用すれば良いのかも知れませんが、いやほんとどうするんでしょうかサントリー。婚期を逃したオールドミスになってしまうのか、あるいはこれをバネに飲料メーカーとしての一角以上の再成長を遂げるのか興味は深まりますね。
●山本一郎(やまもと・いちろう)
イレギュラーズアンドパートナーズ代表取締役。
著書に『“俺様国家”中国の大経済』、『情報革命バブルの崩壊』(ともに文春新書)、『ネットビジネスの終わり』(PHP研究所)などがある。
ブログ:切込隊長ブログ
